2011年10月

2011年10月31日

釣れた人と釣る人

おはようございます。
中小企業診断士の村上です。

子供の頃、
「落ち着きがない」「じっとできない」
と、通信簿に書かれ続けた私。。。

オヤジになった今でも、
じっとできる限界はサウナでの15分間だけなので、
たま~に誘われる釣りには全く興味がありません。

釣り糸を垂れて、
じ~~~っとアタリがくるのを待ってる自分の姿が想像できませんからね。

ところが先日のこと、
釣り好きのコンサルタント仲間と、
魚が釣れた のと、魚を釣る のでは大きな違いがある、
という話で盛り上がり、少しだけ釣りに対する見方が変わりました。


魚が釣れた人も、魚を釣る人も、
魚を釣る、という目標はどちらも同じです。

しかし、魚が釣れたという私のような人は、
周りの人のマネをして、同じ道具とエサを準備し、
みんながたくさんいるポイントでなんとなく釣り糸を垂らすタイプ。

カレイだろうがアジだろうがどんな魚でも釣れればラッキー。
釣れなかったときは、
釣れない理由を、運や天気や道具、しまいには魚のせいにして、
周りの釣れない連中同士で傷口を舐めあいます。

一方、魚を釣る人というのは、
魚を釣りたい、という漠然とした目標ではなく、
例えば、20cmのカレイを10匹釣りたい、という具合に、
魚を細分化し、狙いを絞り込むとともに、目標を数値化します。

さらに目標を達成するために、
天候はどうか?
どのポイントが釣れそうか?
時間帯はいつがベストなのか?
等の情報を整理をした上で、
エサや仕掛け、すなわち目標達成のための道具を選定します。

ここまで準備してから、
計画した時間に狙ったポイントで釣り糸を垂らすのです。

もし釣れなければ、
天気が悪いのか?
ポイントが悪いのか?
時間帯を見誤ったのか?
道具がダメなのか?
など、原因を考えながら、対策を講じ続けます。
決して、ただじ~~~っとアタリを待っているわけではないのです。

このように、
釣り糸を垂れている姿は同じように見えても、
釣れた人釣る人ではまったく違うということを学んだのでした。


さあ、
何を申し上げたいのか、もうお分かりですね。

釣ったを、売れたに、
釣るを、売るに、
にそれぞれ読み替えてみてください。

さてみなさんの会社の営業マンは、
売れた人ですか?売る人ですか?

釣りでは、釣る人なのに、
営業では、売れた人になっていませんか?



・・・釣りはしない私ですが、なぜか魚を飼っています。
もちろん、変わり者の私は熱帯魚なんてメジャーな魚は飼いません。

Dojyo
今トレンド(?)のドジョウです。

野田総理の演説以前から我が家の一員です。
先見の明があるでしょ?

これは、今娘が欲しがっている魚。
なんだかお分かりですか?
Chozame

体長5cmほどのチョウザメの稚魚です。

チョウザメといえばキャビアが有名ですが、ペットとしても飼えるんです。
動きがとってもかわいいんですよ。

私のお客様が丹精こめて育てていますので、
是非、こちらのウェブサイトをのぞいてみてください。

廣島蝶鮫 http://www.tyouzame-pet.jp/
 


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2011年10月24日

問題の見える化

おはようございます。
中小企業診断士の村上です。

先日、ドライブ中に私の愛車が・・・
volvo
・・・こんなことになり、以来ブルーな日々を送っていました(泣)

しかし少しだけ入院(笑)したところ、
跡形もなく新車のようにピッカピカになって退院したんです!!
(Hちゃん、こんなに見事に治療してくれてありがとう!)
004

今ではすっかり機嫌も直り、
仕事でも遊びでも愛車を乗り回してる今日この頃です。
ガソリンも安くなったし・・・

さて、ここでクエスチョンです。
この話における私にとっての問題とは一体何でしょうか?

クルマにキズができたこと?
それとも、ドライブにいったことでしょうか?

違います。

私にとっての問題とは、
愛車がピカピカではない ことなのです。

問題とは、
あるべき姿・目標
実際の姿・現状との間に生じたズレ・ギャップのことです。
問題1

私にとって愛車のあるべき姿はピカピカであることなのですが、
愛車にキズという実際の姿になったことにより、
あるべき姿が満たされない状態、すなわちギャップが生じたわけです。
これが問題の正体です。
問題2

つまり問題というものは、現状だけで決まるものではなく、
あるべき姿というモノサシで現状を測ることで決まるものなのです。

したがって同じ現状であっても、
あるべき姿が違えば、問題の捉え方も異なるわけです。

たとえば私の奥さんは、私の愛車にキズという現状を、
修理費用がかかるじゃん!
という問題として捉えています。

旦那の道楽にオカネをかけさせない
ことが奥さんのあるべき姿だからです。


やっと結論です。。。

ビジネスとは、
お客様の問題を解決することで対価をいただくものです。
そのためには解決すべきお客様の問題を見える化する必要があります。

しかし問題というものは、
あるべき姿によって異なるのですから、
会社が違えば、あるべき姿は異なりますし、
たとえ同じ会社であっても、生産と営業、社長と課長、など
役割や立場によって解決すべき問題が異なる、ということを理解しておかねばなりません。

ここを見落とすと、
目の前の商談相手の問題を解決できたとしても、
肝心の決定権者や利用部門の問題解決に至ることなく、
提案がボツになったり、受注はすれども後からクレームになる、
などの悲劇が起きることになるのです。
情報システムの商談では結構多いですね。。。

特に営業の方は気をつけてくださいね。


さてみなさん、
本当に解決すべきお客様の問題は見えていますか?



・・・今回の修理は保険を使ったので費用はゼロ。
だから、とりあえず奥さんの問題にはなりませんでした。
でも来年の保険更新のときに、問題が表面化する予定です。

なんで保険料が今年より高いの?(怒)・・・と。。。
 


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2011年10月17日

顧客の顧客を見える化

おはようございます。
中小企業診断士の村上です。

今日は、お客様に教えてもらった
とある町の小さな書店の事例をご紹介します。

ご存知のように本の販売は、
リアル店舗では、売り場面積が広くCDやゲームも取り扱っている大型複合店、
バーチャルでは、豊富な品揃えを強みとするネットショップが台頭しており、
中小の書店経営は極めて厳しい状況にあります。

このような経営環境の中で、
この書店が他社と差別化を図っているのが外商活動

病院や美容室等を中心に営業を行い、
待合室に置く雑誌や書籍をコーディネートし、
予算に応じて定期的に入れ替えを行なうことで、
固定客から安定的な売上を確保しているのです。

コーディネートする本は、
小児科だったら、高齢者が多いお店だったら・・等、
病院や美容室の顧客層に応じて、プロの目利きでセレクトしたもの。

どこで買っても中身も価格も同じ本という商材に、
ブックコーディネートという付加価値をつけて差別化を図っています。

これは、外商先の病院の先生や看護師ではなく、
病院の待合室で本を読む患者のニーズを把握しているからこそできること。

これが、顧客の顧客の見える化です。

自社商品・サービスを最終的に享受する
利用者・消費者を知った上での提案が必要ということですね。


さてみなさんは、
取引相手の顧客だけではなく、
顧客の顧客を見える化していますか?



・・・ご紹介した書店とは、
島根県松江市の「artos Book Store」。

ウェブサイトを拝見したところ、さらにびっくり。

外商活動だけでなく、
お店にはこだわりの本を品揃えし、
イベントやワークショップで顧客を囲い込み、
さらにウェブサイトだけでなく、
ブログフェイスブックツイッターで情報発信もしています。
よく見ると、ネット通販もありました。

頑張る中小企業のお手本のようなお店です。
次に松江に行く時は必ずお邪魔しようと思います。

みなさんも松江に行かれた際は是非!


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2011年10月11日

準備をしてる化?

おはようございます。
中小企業診断士の村上です。

スティーブ・ジョブズ氏の突然の訃報には驚きました。

この訃報についてさまざまな人物がコメントする中、
特に私が印象的だったのがオバマ大統領の次の追悼コメントです。

世界中の多くの人々が
彼の死を彼が発明した端末で知ることになったというのが、
彼の成功への何よりもの賛辞になるのでしょう。


確かに私も訃報をiPhoneで知りました。
さすがオバマ大統領、コメントもクールです。


さて、
このジョブズ氏の功績をはじめとしたIT技術の恩恵によって、
我々は、時間と場所の制約から解放され、
いつでもどこでも知りたい情報を入手し、
必要な人とコミュニケーションがとれる時代になりました。

しかしながらその一方で、
便利になり過ぎたことによって
準備段取りの重要性が軽んじられるようになってきたと感じます。

例えば、
携帯電話やスマートフォン、ネットブックやノートパソコン、
そしてインターネット上の豊富なコンテンツとクラウドサービス・・・
今は当たり前のこれらのツールやサービスが普及していなかった頃には、
オフィスにいなければできない仕事がほとんどでした。

だから外出や出張の際には、
面談先の情報や必要な資料を整理しておくのはもちろんのこと、
問い合わせがありそうなお客様には先回りして連絡するなどの、
準備や段取り無くしては、生産性の高い仕事はできませんでした。

ところが今では、
外出先でもお客様と連絡がとれるし、
顧客のデータを検索して、提案書や見積書を作成することもできます。

こうして準備不足で外出中に何かあっても、
その場しのぎの対応ができるようになり、
大変便利になった反面、
準備や段取りが軽視されるようになったように思うのです。

さらに問題なのは、
準備・段取り不足のその場しのぎ人間が、
いつもバタバタしており忙しそうにしているので、
あたかも、仕事がデキる人、に見えてしまうこと。

実際には、
準備不足だから忙しそうに見えるだけで、決して生産性が高いわけではないのです。

ところがこのタイプは要領がいいので、
準備不足でもトラブルにならず、結果オーライにしてしまいます。
だから、仕事がデキる人と誤解され、
本人もそれを真に受けて、
そこそこのレベルに甘んじてしまうのです。

それだけのスキルがあるのなら、
その場でバタバタする工数と時間を他のことに振り向けて
もっともっと生産性の高い仕事ができるのに・・・

もったいないことです。


野球の世界でも、
本当に上手な選手は打球の飛ぶ方向を予測して守るので、
普通の選手ならファインプレーになるような難しい打球を何食わぬ顔で捕球するそうです。

準備・段取りなくして成果なし、ですね。


さてみなさん、
今日の仕事の準備・段取りはお済みでしょうか?



・・・最近はじめた日課、それは、


財布磨き

018

4年前から使っている長財布ですけど、
結構、ピカピカでしょ?

稼ぐ人はなぜ、長財布を使うのか?を立ち読み(失礼!)してたら、
急にこの財布が愛おしくなり、毎晩磨くようになりました。

やっぱり私は相当、単純な人間です・・・

でも財布を磨くだけでは、
オカネは入ってきませんね・・・
 
さぁ、今週も頑張ります!


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2011年10月03日

競合を見てる化?

おはようございます。
中小企業診断士の村上です。

神無月10月に突入し今年も残り3ヶ月です。

「まだ3ヶ月もある」ので、
まだまだいろんなチャンレンジができますね。

しかし「あと3ヶ月しかない」とも言えますから、
決めたことは速やかに実行しなきゃいけませんね。


さてこの週末は子供の運動会がありました。
015

いつものように、かけっこで1番になれ!と喝を入れたのですが、

「目標は2番!」

と、なんとも控え目な目標です。

蓮舫大臣とカープファンなら2番で御の字でしょうが、私は少々不満です。

そこで理由を尋ねたところ、

「○○ちゃんがおるけぇ、1番はムリなんよ」

とバリバリの広島弁アンサー。

運の悪いことに、
○○ちゃんという足の速い子と、一緒の組になってしまったらしいのです。

そこで1番でなく確実に2番を狙うのだと・・・

さすが世渡り上手の(笑)私の子供だけあって、

勝てない戦はしないのです。

かけっこに限らず、
勝てない戦をしてはならないのは、
ビジネスの世界でも同じことなのですが、
現実には、勝てない戦をやっている会社は後を絶ちません

その多くが、
競合を見ていない企業

お客様のニーズは把握できており、
それに応える商品・サービスも提供しているのですが、
競合の動きを把握していません。

だから売れない。

顧客ニーズにマッチした高品質な商品を提供すれば、
必ず売れるハズだと誤解しているのです。

しかしお客様は、
少しくらいの不満であればガマンして、
自社より安い競合の商品を買うのです。

タマにしか顔を出さない営業マンの安い商品より、
ちょくちょく訪問する競合営業マンの高い商品を買うのです。

売り手以上に買い手はシビアなのです。

ブルーオーシャンなんて、そうそう存在するマーケットではなく、
ほとんどがレッドオーシャンで競合と戦っています。

だから、
競合の見える化は必須です。

その割に、
表面的な競合情報しか把握していない企業が多いように感じます。

競合の今期の重点商品は?
競合の実勢価格は?
競合の得意先シェアは?
競合営業マンの訪問頻度は?

こうした情報を、得意先別ごとに見える化することが重要です。
この情報収集業務も、営業マンの役割のひとつなのです。


さてみなさんの会社では、
競合を見てる化(=見ているでしょうか)?


・・・で結局、娘は3番でした。
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リハーサルのときは目立たなかったノーマークの子が、
本番では○○ちゃんまでぶっちぎって1番になったのが計算外でした。。。

脳ある鷹は爪を隠す ですね。
 



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