2013年06月

2013年06月24日

衰退市場で生き残る

おはようございます。
経営コンサルタントの村上です。

最近、再発見したもの。
それは、けん玉。

けん玉は今や伝統工芸品と化した昔の子どもの遊び道具に過ぎず、
も~しもしかめよ~♪なんて歌いながら玉を皿に乗せるとか、
先っちょのトンガリに玉をスポっと入れるくらいのものだと思っていたら・・・

 とんでもありません。
 もっと高度でカッコイイ多彩なワザができるホビーなのです。


けん玉って1000円程度の見慣れたデザインの中国製しかないと思っていたら・・・

 とんでもありません。
 カープのヘルメットのような綺麗なカラーリングのものがあったり、
 なかにはネットオークションにて30,000円以上の値が付く国産レアモノがあるのです。

そもそも日本だけだと思っていたら・・・

 とんでもありません。
 実は海外でも評価されており、
 アメリカには、KENDAMA USA という団体もあるのです。



とまぁ、エセけん玉伝道師みたいなことになっていますが、
このけん玉再発見を通じて、
成熟市場、どちらかと言えば衰退市場でもやり方次第で生き残ることは可能なのだ、
ということを改めて感じました。

普通に戦略を考えていけば、
アベノミクスの成長戦略のテーマに挙げられているような成長分野に目がいきます。
ところが当然のことながら、
このような有望なマーケットは参入する企業の数も多く、
競争の質も大変高いものであり、勝ち組になるのは至難の技です。

一方で衰退市場というのは、
確かに市場のパイは小さいのですが、
ライバルは少なく、往々にして旧態依然の商売をしている組みやすい競合ばかり。
わざわざ戦いを挑まなくても勝手に廃業していくライバルも多いので、
少ないパイでも占有率を上げやすく、
またやり方次第では市場そのものを広げることも可能なのです。

衰退ではないのですが成熟市場で成功した事例としては、
「古本買取」という「買ってやる」的なお店目線の商売だった古本屋業界を、
「本をお売り下さい」というお客様目線に変えることで成功したブックオフはあまりに有名です。

成熟市場を謳歌し少々ぜい肉が増えた会社の場合、
多少なりとも会社のダウンサイジング化という痛みは伴うとしても、
中長期の生き残りを見据え、衰退市場に目を向けてみるのも一考だと思います。

逆に衰退市場にいながら、
10年前と同じやり方のまま残存者利益で生き残っている企業は、
今のうちに顧客の不満を解決し、サービスレベルを向上する努力をしておかなければなりません。


さてみなさんの事業には衰退市場はありませんか?


・・・今週は音楽はお休みして、
  素敵なけん玉とけん玉パフォーマンスをどうぞ。

  この方、けん玉だけでなくネットでの情報発信もお上手です。

  注:音が出ます
  

murakami_v70 at 06:53|PermalinkComments(0)TrackBack(0) ビジネス 

2013年06月17日

展示会出展で気をつけたいこと

おはようございます。
経営コンサルタントの村上です。

先週、国際食品工業展「FOOMA JAPAN」に行ってきました。

全国から食品関係の機械が集結した会場は、まるでシルシルミシルさんデー2時間SP状態。
番組で取り上げられた機械がたくさん展示してあり、とってもテンションが上がってしまいました~♫

全体の来場者数は把握していませんが、
出展しておられたお客様数社の話では、獲得した名刺の数はどこも昨年の2割増しとのこと。
アベノミクスがジワジワ効いてきたのでしょうか?


さてこのように展示会は、
わが社の商品や技術を広くアピールする絶好の場。
特に知名度の乏しい地方の中小企業にとっては、
全国あるいは海外の見込客を開拓する大きなチャンスです。

ところがせっかくのチャンスを生かせず、閑古鳥が鳴いているブースもチラホラ・・・

こんな閑古鳥ブースには、
◯目を凝らさないと読めない展示パネルやブース内に入らないと見えない商品
 → わざわざあなたのブースを覗きこんでくれるのはライバル企業だけです・・・

◯会社名、商品名あるいは商品性能ばかりが目立つディスプレイ
 → だからどうした?です・・・

◯他と何がどう違うのかわからない商品
 → ヨソと同じ商品ならそもそも展示会に出る必要もないのでは・・・

◯実演デモ等の動きがなく、ブース内で微動だにしないスタッフ
 → そこだけ時が止まったようなブース、怖くてとても立ち寄れません・・・

という特徴があるように思えます。

展示のセンスやテクニックは専門家に任せるとして、
まず必要なことは展示する商品の
◯ターゲット客
◯ターゲット客の関心ごとやお困りごと
◯ターゲット客の効用
を明確にすることが大前提。
「あらゆるお客様のあらゆるニーズにお応えします!」
なんてことはあり得ないのです。

その上で、
◯展示パネルはお困りごとや効用を簡潔な言葉で見える化する(会社名、商品名不要)
◯実演デモまたは動画を活用し、動きと音で来場者の目を惹く
◯スタッフはブースから出て積極的にチラシ配布や声掛けをする
などの基本を徹底して、ブースにお客を呼び込みたいところです。

そうそう・・・
私が立ち寄り話を聞いたブースのうち、
名刺をくださいと言わなかった企業が約1/3もありました。
見込客情報を集めることが出展の目的なのですから、
少しでもコンタクトがあったら必ず名刺をいただくのは当然です。

ロボットが寿司を握るような目を惹く商品ではないのですから、
こうした地道な工夫と努力で見込客を開拓していきましょう。


さて
みなさんのブースに心当たりはありませんか?


・・・魅せるアーティストといえば、
  今なお現役のこの大御所でしょうか?
  
  このヘソ出しパフォーマンスは当時かなり刺激的でした。。。

  注:音が出ます
  


murakami_v70 at 06:47|PermalinkComments(2)TrackBack(0) ビジネス 

2013年06月10日

売るモノへの思い入れ

おはようございます。
経営コンサルタントの村上です。

梅雨に入ったというのに雨の少ない今年6月はまさに水無月。
ダムの水は減っているようですが、経営のダムは維持したいものです。


さて、ずいぶん前になるのですが、
娘のピアノコンクールがありました。

最初の予選会を無事突破し、
今回の結果次第では全国大会への切符を手に入れることができる、
というコンクールだったのですが、
惜しくも「準」優秀賞どまりで全国大会行きはならず・・・

残念な結果ではありましたが、
娘に大きな進化があったことが収穫でした。

その進化とは、演奏スタイル。

今回のコンクールでは、
弾き方だけを見れば全国トップクラスでは?と思うほど、
指先だけでなく全身を使って課題曲を表現していたのです(含、親バカ)。

この進化は、
単純に楽譜どおりに弾くだけではなく、
この課題曲がどういう経緯で創作されたのかを調べ、
作曲者の思いをイメージして演奏しなさい、
という審査員の先生からのアドバイスがきっかけでした。

このアドバイスを生かし、
曲の背景を知り、課題曲を自分なりに解釈した結果、
少々なりきり過ぎでは?と私が心配するほど、
作曲者の思い入れを代弁するかのごとく表現豊かなピアノを奏でていたのです(含、親バカ)。

次回のコンクールでは、
演奏スタイルだけでなく、演奏そのものにも磨きをかけて、
全国大会を狙ってもらいたいものです。


さて、
思い入れが必要なのはビジネスでも同じこと。

リーフレットやカタログにある商品の特長や仕様を説明するだけでなく、
開発の背景やこだわりのポイントなど作り手の思い入れもお客様にお伝えしたいもの。

たとえ作り手の顔が見えなくても、
ジャパネットたかたの高田社長のプレゼンのように、
この商品を自分がなぜ薦めているのか?
という売り手の思い入れを伝えればいいし、
施工や開発・サービスなどの請負業務では、
請け負う業務に従事するスタッフの思い入れをアピールすればいいのです。

「モノ(商品)ではなくオレ(自分)を売れ」、とはいうものの、
顧客側で価値を生むのはモノを利用したコトなのですから、
オレばかりアピールされても困りますよね。


さてみなさん、
取り扱っているその商品への思い入れはいかほどですか?


・・・先週、入社1~2年の社員さん向けに研修をしたのですが、
  あまりのフレッシュさに私までとっても新鮮な気分になりました。

  それ以来、この曲がアタマの中で鳴りっぱなしです。。。

 注:音が出ます
 


murakami_v70 at 06:43|PermalinkComments(0)TrackBack(0) ビジネス 

2013年06月03日

顧客の3C

おはようございます。
経営コンサルタントの村上です。

じぇじぇじぇ!

朝ドラ「あまちゃん」にハマっている私ですが、
親友との三角関係が一段落したあまちゃん同様、
戦略立案のフレームワークにも三角関係があるのです。

それが3C分析

       顧客
     競合 当社

◯顧客・市場(customer)
◯競合(competitor)
◯自社(company)
の3つの切り口で自社が置かれている市場環境を把握するのです。

この3C分析は有名なフレームワークですが、
この分析で忘れてはならないのが顧客の3C、
つまり顧客視点で3C分析を行うこと。

 顧客の競合 顧客の顧客
       顧客
     競合 自社

なぜなら、
自社が提供する商品やサービスは、
顧客の顧客を満足させるか、
顧客の競合に差をつけるかのいずれかでなければ、
価値を生まないのですから。


ところが、
自分が売った商品が顧客のビジネスにどのように活かされているのか?
が把握できている営業マンは意外に少ないのが実感です。

これでは「顧客視点に立った営業」ができるわけがありません。

特にいつも黙って商品を買ってくれるAランク客は要注意。
顧客の3Cをほとんど知らずに取引していることが多いようです。

顧客の顧客、顧客のライバルはどこなのか?
自社の商品やサービスが顧客の顧客満足、顧客の競合対策にどう寄与しているのか?

勇気を出して今すぐお客様に聞きに行きませんか?


さてみなさんの会社では、
顧客の3Cを把握していますか?



・・・私の好きな国スウェーデンの男女デュオの6月の曲です。
  PVのセンスはサイテーですが。。。曲のノリはサイコーです。

  注:音が出ます
 


murakami_v70 at 06:51|PermalinkComments(0)TrackBack(0) ビジネス